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30年という時間

モノの整理をして一つ一つのモノと向き合うと、あらためて思うことがあります。

それは「時間の長さ」について。

 

例えば、このマグカップ。

これは今も親しくしている友人から、お互い高校生のときに、私の誕生日のプレゼントとして贈られたもの。

友人らしいセンスの良さでとても気に入った私は、いずれ親元を離れて生活を始めたときに使おうと、実家の自分の部屋にあるガラス戸付きの本棚の一角をディスプレイ場所として、しばらく飾って楽しんでいました。

 

それから結婚を機に実家を離れ、新居での生活のスタートと同時に、このカップもデビュー。

カップを受け取ってからいまや30年が経ちましたが、ちょっと大きめのこのカップ、カフェオレやミルクティを飲むのにちょうどいいサイズで、いまも変わらずのお気に入りです。

 

さて、この30年という時間。ずいぶんと経ってはいますが、感覚的にそこまでないという感じもします。

 

会社員時代、池上彰さんの本で

「大人になるとなぜ1年が速く感じるのか」といったようなタイトルの本(今はもう手放していますのではっきりしませんが)に痛く共感し、本を買った記憶があります。

(しかしこの本は最後まで読み切れず、大事な結末がわかりません・・・)

 

長男が小2の3月、修了式の朝。

「1年、あっという間だったね~」という私に対し、

「長かった~!!!」という長男。


1年という時間の感覚が年齢によって違うのは、分母に「いまの年齢」、分子に1年の「1」という分数での例え話を聞いたことがあります。


分母にくる年齢によって分子の1の数もだんだん小さくなり、それが同じ1年でも長く感じるか、短く感じるかの違いだと。


当時、長男は同じ1年を考えるとき、8分の1の長さの感覚、かたや分母が何倍もある私の分子はぐっと小さい!


どおりで毎年12月になると、もう12月!?と思う気持ちがだんだん大きくなっているわけか・・・笑。

 

そんな時間の長さを超えていまも活躍している、お気に入りのカップ。


艶がよく古さを感じさせないこのカップ、これからも大事に使いたいと思います。