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整理収納アドバイザーというお仕事②

昨日のつづきです。

 

整理収納に手をつける前に、その目的を明確にすること。

お部屋や家のモノの整理と収納を見直すのであれば、「ここでどんな暮らしをしたいのか」をできるだけ具体的にイメージすること。

 

といったお話がありました。

 

 

イメージすることの大切さを聞いたときに、「整理」することや「収納」をいかに上手くできるようになるか、という近距離的な考えから、ぐっと視野が広がるような思いがしました。

ピン!ときた瞬間でした。

 

これまで広告の世界で、アイデアを結集して「思いを形に」するべく発信するメッセージを創りあげてきましたが、空間においても「こんな暮らしがしたい」というイメージを持ち、その思いを形にする作業は、どこか似ているようにも思いました。

 

 

実際仕事を始めて、それを強く感じたことがありました。

それは法人のお客様で、店舗を新築し移転するという一大事の時。

新築ですので、はじめは何もない空間です。

そこに、それぞれのスペースごとに必要なモノ(大きなモノではデスクや収納棚、事務機器、商品など、小さなモノでは文房具に至るまで)を搬入し配置や収納を決める作業。

当然、搬入の前にモノの整理をし、新店舗へ運ぶモノは選ばれたモノだけ。と言っても大量のモノたち。

この場合はビジネスの場になりますので、目的は合理性やわかりやすさの優先順位は高いものの、店舗全体のイメージと合わせて、「仕事をすすめるうえでこうありたい」というイメージを創りあげるために、新たに購入するモノ選びもご提案しながら、大量のモノたちの定位置を決め、空間全体を創り上げていきました。

 

 

「暮らしをイメージする」というのは、そんな大層なことでなくても、例えば、「お友達を呼んでお茶できるようなリビングにしたい」とか「お休みの日に読書しながらくつろげるお部屋にしたい」とかそんな感じでも十分です。

そこからさらにイメージを広げ具体的に創造することで、イメージにより近い空間ができるように思います。

そのための方法のひとつとして、「モノの整理と収納」という過程があるのです。

「モノを整理し収納する」ということは、暮らし自体を変えていける、そんなもっと大きな意味や可能性が含まれているように思い、

この仕事面白い!と強く感じた瞬間だったように思います。

 

(③へつづく・・・)